米Keithley Instruments社は2009年6月、2007年10月にリリースした同社のRFベクトルシグナルアナライザ「2820」の機能拡張版となる「2820A」を発表した。測定周波数範囲は400MHz~4GHz、または400MHz~6GHzで、測定帯域幅は40MHzである。価格は281万3000円から。
2820Aでは、2820に対し、デバイスの試験時間を短縮できるように機能改善を図った。例えば、測定周波数の設定をわずか250μsで変更することができる。これにより、広い周波数帯域にわたって試験を行う際に、大幅に時間を短縮することが可能になるという。また、測定結果であるI/Q復調データを、USBを介して100メガビット/秒でパソコンに転送できる。この伝送速度は同社の従来品の25倍に相当する。さらに、複数の通信規格に対する各種測定を単一のコマンドで実行できるようにすることで、シーケンシャル試験の高速化も図っている。解析可能な通信方式は、GSM(Global System for Mobile Communications)やEDGE(Enhanced Data GSM Environment)、W-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、cdma2000、WiMAXなど。加えて、3GPP(3rd Generation Partnership Project) Release 7の一部であるHSPA+の信号も解析することができる。
また、2820Aでは設計を最適化したことにより、位相ノイズの低減を実現した。例えば、キャリアが2GHzでオフセットが300kHzのときの位相ノイズは、140dBc/Hz以下となっている。
なお、2820Aは、2820と同様に、Keithley Instruments社のベクトルシグナルジェネレータ「2920」やRF通信試験ツールである「SignalMeister」と組み合わせることで、MIMO(Multiple Input Multiple Output)信号の試験も行える。